大野元美・元昭

大野もとひろの今は亡き祖父、父。

大野元美は埼玉県川口市で38年間市長を務め、現在においても強力に機能する集票マシーン

である「川口自民党(現在の自民党川口支部)」を組織した。つまり、大野もとひろにとっては、

選挙に際しての「壁」である。大野元美は感謝する祖父であると同時に、命を賭して政治に

傾注した尊敬する政治家でもある。

川口の自民党ネットワークは強固であるが、それゆえに、「これまで自民党を支持してきたので

あるから、自民党の看板を掲げる者ならばだれでも支持する」、「自民党でなければ飯が食えない」

との意識が蔓延している。もちろん、自民党で飯は食えていないし、小渕政権以来、縮小する。

経済・国力にもかかわらず、返すあてのない借金を繰り返して、下駄を履かせ、破たん国家間近に

追い込んだのが自民党であることは明白である。また、右肩上がりの祖父の時とは異なり、

国民の要望に応え変わることのできなかった自民党の存在意義が薄れる中で、「自民党支持者

だから自民党議員」という感覚は、古い自民党支持層と若い層や「川口都民」とのギャップを

拡大し、人物や政策で選択することを妨げるばかりである。尊敬する祖父が作ったネットワーク

だからこそ、その孫は、時代に合わせ、真に市民のためになるネットワークに変えなければならない

と考えている。大野元昭はビジネスを営む傍ら、ライオンズクラブで奉仕活動にいそしみ、

国際理事として日本を代表した。収入に不釣り合いな弱者に対する奉仕で、少ない資産を

切り売りしたが、その心意気を尊敬している。祖父と共に、水泳選手で、自由形の埼玉県記録は

30年間破られなかった。大野もとひろにとって、こちらも高い「壁」である。